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11月の現地通貨建てアジア債券市場は、欧州債務危機に対する懸念がくすぶり続けたことを背景に、リスク・オフとリスク・オンが入り混じる中、総じて堅調に推移しました。ユーロ圏周辺国で新政権が選出されたものの、市場では、特にイタリアとスペイン、そしていくつかの主要国で、利回りの大幅な上昇への懸念が続きました。インドネシアを除く、アジア債券市場のほとんどが堅調に推移、もしくはレンジ相場となりました。インドネシア市場は、海外投資家の売りを受けて、軟調となりました。一方、為替市場では、10月堅調だったアジア通貨は、ユーロ圏の将来への不安の続行を受けてリスクセンチメントが弱まり、下落しました。結果として11月のMarkit iBoxx汎アジア債券インデックス(米ドル建て)、約1.3%のマイナスの収益率となっています。
(ドル円為替市場は、米経済指標が強弱交錯したことや、欧州債務危機の再燃や後退が入り混じったことで方向感の無い動きとなりましたが、月下旬に米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が日本国債を格下げする可能性を示唆しとことでドルは対円で買われました。円は対ドルで0.49%低下(円安)の78.13円となりました。結果として、当ファンドの円建て換算後のインデックスは、ベンチマークである米ドル建てインデックスを下回る約0.8%のマイナスの収益率となっています。)
【中国】
中国の債券市場は、第3四半期のGDP成長率の鈍化後、豊富な流動性、インフレ率の低下および金融政策の緩和を受けて、引き続き利回りが低下する堅調な展開となりました。中国人民銀行は、選択的金融緩和として、地方金融機関約20行に対する預金準備率を0.50%引き下げ、16.0%にしたことを発表しました。また、11月末には、世界の金融市場の流動性を高めるための主要国中央銀行による協調的措置を支持し、大手銀行に対する預金準備率を0.50%引き下げ、21.0%にしました。10月のインフレ率は前年同期比5.5%で、前月の前年同期比6.1%を下回りました。人民元は下落しました。
【香港・シンガポール】
香港債券市場とシンガポールの債券市場は、ユーロ圏の先行き不透明感を背景としたリスク回避姿勢の高まりを受けて、総じて堅調に推移しました。特にソブリン債が強含みとなりました。一方、国債以外の債券は、対国債での利回り格差が拡大し、弱含みとなりました。香港の第3四半期のGDP成長率は前年同期比4.3%で、堅調な国内需要に支えられた前四半期の5.1%を下回りました。シンガポールの第3四半期のGDP成長率は6.1%で、前四半期の5.9%を上回りました。10月の香港のインフレ率は前年同期比5.8%で、シンガポールは前年同期比5.4%でしたが、11月も引き続き上昇しました。通貨香港ドルは横ばいでした。また、通貨シンガポールドルは、他のアジア通貨と同様、下落しました。
【韓国】
韓国の債券市場は、株式市場が低調だったのに対し、欧州債務危機に対する先行き不透明感が支援材料となり、堅調に推移しました。また、韓国中央銀行は政策金利を据え置き、インフレ率は9月の前年同期比4.3%から3.9%に鈍化しました。通貨ウォンは、下落しました。
【マレーシア】
マレーシアの債券市場は、マレーシア中央銀行が、国内の状況は依然として堅調なものの、外部波及効果により経済成長に影響が出る可能性があると警告し、ハト派寄りに政策金利を据え置いたことから、引き続き堅調に推移しました。第3四半期のGDP成長率は前年同期比5.8%で、期待を上回りましたが、インフレ率は前年同期比3.4%と、横ばいでした。通貨リンギットは、下落しました。
【タイ】
タイの債券市場は、洪水の影響および世界経済の低迷による成長への懸念を受けて、タイ中央銀行が金融政策を緩和すると期待されたことから、堅調に推移しました。10月のインフレ率は前年同期比4.19%で、市場の事前予想の4.5%を下回りました。通貨バーツは、下落しました。
【インドネシア】
インドネシア債券市場は、インドネシア中央銀行による買い支えや利下げにもかかわらず、海外投資家のリスク回避姿勢の高まりによる売りを受けて、軟調となりました。インドネシア中央銀行は10月、政策金利を0.25%引き下げ、据え置きを予想していた市場を驚かせましたが、11月にはさらに0.50%引き下げ、6%としました。10月のインフレ率は前年同期比4.42%で、9月の前年同期比4.6%から鈍化し、1月の前年同期比7.02%を大きく下回りました。第3四半期のGDP成長率は、国外の景気低迷の影響を受けず、家計消費と輸出が下支えとなり、前年同期比6.5%となりました。通貨ルピアは、他のアジア通貨と同様、下落しました。
【フィリピン】
フィリピン債券市場は、レンジ相場となったものの、市場のフィリピン中央銀行による利下げ期待により、底堅さが継続しました。10月のインフレ率は前年同期比5.3%と、9月の4.6%を大きく上回りましたが、これは、台風による食品価格の一時的な上昇が主要因でした。通貨ペソは、他のアジア通貨と同様、下落しました。
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